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和服はいつも新しい気持ちで

中原淳一 著

「あなたがもっと美しくなるために。」抜粋


【和服はいつも新しい気持ちで】


 人間はいつでも、誰でも、新鮮なものをもとめています。

 どんな美しいものでも、そればかりを見ているのではあきあきしてしまうものです。

洋服の流行が次々と変っていくのはそのためで、一つのものにあきては次のものを求めていく人間の気持ちが『流行』をつくっていくのです。しかし和服にはそれほどの流行の波がないのです。

 それはどういうわけかというと、和服の習慣は今すぐ必要だというのではなくても、手頃なものや好きな柄のものが見つかった時に、それを作っておくので、箪笥の中にはいつの間にかいっぱいのきものが出来る。その中から今着たいと思うものを取かえ引かえ出して着ては、洋服でいえばその時々に流行のものを着るような新鮮な気持ちになるのです。

 好きで買ったきものが一枚一枚ふえていって、いつの間にか箪笥の中にたまっていく。

 『さあ、今度はどのきものにどの帯を組合わせてみようか』と、もう三年も四年も前に作ったきものを、全く新しい気持ちで楽しむことが出来るのは和服だけのもっている喜びです。

洋服なら四年前に作ったアフターヌーンはとても晴々しい気持ちでは着られないが、和服なら、十七、八の頃に作ったものから三十過ぎて作ったものまで皆ひき出しの中にたまって、いつまでも生々として女心をときめかす・・・・・・というものです。



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全くその通りだと思います


着物を永く、大切に着ていくことを大事にしたい

(お洋服にも言えることですけども)


中原先生ありがとうございます





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